2025.03.24

働くこととは

「働かなきゃ…でも不安」そんな声をよく耳にします。
病気やケガ、精神的な不調を経験された方の中には、こんな想いを抱える方が少なくありません。

「またうまく働けるのか不安」
「人とうまく関われる自信がない」
「体調がまた悪くなったらどうしよう」

その“働くことへの不安”は、とても自然な感情です。無理にかき消す必要はありません。大切なのは、その気持ちに自分自身も、周囲も、きちんと向き合うことです。

【不安を抱えながらも「前を向きたい」気持ち】
訪問看護の現場では、そうした不安と向き合いながら、少しずつ生活を立て直そうとする方々と出会います。

大切なのは、“いきなり”働こうとするのではなく、小さな「やってみよう」の積み重ねです。

【「できないこと」より、「今できること」に目を向ける】
私たちは、心の状態や体調、生活背景に合わせて、「その人らしい働き方」を一緒に探します。

今はまだ外で働くのが難しくても、家の中でできることがあるかもしれません。
一日30分だけ、何かに集中してみることも“仕事”の始まりかもしれません。
誰かの「ありがとう」に触れるだけで、心が動き出すこともあります。

訪問看護は、そうした日々の変化を見逃さず、そっと背中を押します。

【訪問看護だからできる、“不安との付き合い方”のサポート】
私たちは、医療・看護の立場からだけでなく、精神的な支え手としても関わります。

・服薬管理や健康チェック
・気持ちの浮き沈みに寄り添う会話
・外出・通所・就労などへの段階的な支援

「働きたいけど不安」──その気持ちがあるからこそ、人は慎重に、丁寧に、前に進めるのだと私たちは思います。

【最後に】
もし、今「働くこと」に不安を感じている方がいたら、ひとりで抱え込まず、ぜひ身近な支援の手を頼ってみてください。

訪問看護は、“こころの再スタート”にも寄り添う存在です。

2025.03.20

春分の日とは?

こんにちは。訪問看護ステーションしんえいです!
暖かい日が多くなってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?道路に花も咲いており、春の訪れを実感しています。
今回は祝日でもある「春分の日」についてお話しします!

春分の日(しゅんぶんのひ)は、日本の国民の祝日のひとつで、毎年3月20日または21日にあたります。この日は昼と夜の長さがほぼ等しくなる日とされ、季節の変わり目を象徴する重要な日です。天文学的には、太陽が春分点を通過する日であり、北半球では本格的な春の到来を告げる日とされています。

春分の日の由来

春分の日の起源は、古くからの自然信仰や農耕文化と深く関わっています。もともと、春分は「祖先を敬い、自然をたたえる日」とされ、日本の伝統的な行事とも結びついてきました。

1. 農耕文化との関わり
古代日本において、農業は生活の基盤でした。春分の時期は、田畑の耕作を始める重要なタイミングであり、豊作を祈る祭りが行われていました。太陽の動きを観察し、暦を決めることは、農作業の計画を立てる上で欠かせないものでした。

2. 「彼岸」の習慣
春分の日は、「お彼岸(ひがん)」とも密接に関連しています。仏教では、春分と秋分の時期に「彼岸」と呼ばれる期間があり、ご先祖様を供養する風習が根付いています。この時期にお墓参りをする習慣は、日本独特の文化として今も広く行われています。

3. 近代の祝日制定
戦前の日本では、春分の日は「春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)」という祭日で、天皇家の祖先を祀る儀式が行われる日でした。しかし、1948年(昭和23年)に施行された「国民の祝日に関する法律」により、「春分の日」として新たに制定され、「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」と定義されました。

春分の日に行われる行事

1. お彼岸のお墓参り
春分の日を含む1週間(前後3日間+当日)は「春のお彼岸」と呼ばれ、ご先祖様のお墓参りをする家庭が多いです。また、おはぎ(ぼたもち)を食べる習慣もあります。

2. 春の訪れを祝う行事
全国各地で春の訪れを祝う祭りが行われ、農作業の開始を告げる神事や、桜の開花を楽しむ行事もあります。

3. 自然や動植物を大切にする日
春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として制定されたことから、環境保護活動や植物を植えるイベントなども開催されます。

まとめ
春分の日は、ご先祖様を敬い、自然や動植物に感謝の気持ちを伝える・持つ意味合いがあると感じました。
ご先祖様や自然・動植物に感謝の気持ちを持ちつつ、皆様にとって素敵な祝日となることを祈っております。

ご覧いただきありがとうございました!

2025.03.12

ストレス脆弱性モデルとは?

こんにちは。訪問看護ステーションしんえいの上村です。
今回は前回のテーマである「ストレス」に関連するテーマでお話しさせていただきたいと存じます!

私たちが日常生活で感じるストレスは、誰にでも起こりうるものです。
しかし、ストレスに対する反応や耐性には個人差があります。
ストレス脆弱性モデル(Stress-Vulnerability Model)は、この個人差を説明する理論の一つであり、精神的な健康や疾患の発症にどのような影響を与えるのかを考える上で重要な概念です。

ストレス脆弱性モデルの基本概念

このモデルでは、精神的な健康状態は「脆弱性(Vulnerability)」と「ストレス(Stress)」の相互作用によって決定されると考えます。

【脆弱性(Vulnerability)】
遺伝的要因、幼少期の環境、脳の働き、過去の経験などによって決まる、その人が持っている精神的な耐性の度合い。

【ストレス(Stress)】
生活の中で経験する困難やプレッシャー。仕事や人間関係の問題、経済的困難などが含まれます。

この二つの要因が合わさることで、精神疾患が発症しやすくなると考えられています。

ストレス脆弱性モデルの応用

このモデルを理解することで、ストレスへの対処法を見直し、精神的な健康を守るための手段を考えることができます。

1. 自己理解と自己ケア

自分がどの程度ストレスに弱いのかを理解し、適切なセルフケアを行うことが重要です。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動などがストレス耐性を高める助けになります。

2. 環境の工夫

ストレスを減らすための環境づくりも有効です。職場や家庭でのサポート体制を整えたり、趣味やリラクゼーションの時間を確保することが大切です。

3. 適切なストレス対処法の習得

瞑想や深呼吸、マインドフルネスなどのリラックス法を実践することで、ストレスに強くなることができます。また、必要であれば専門家のカウンセリングを受けることも一つの選択肢です。

【まとめ】
ストレス脆弱性モデルは、ストレスと精神的な健康の関係を理解するための有用な理論です。
私たちは生まれつきの脆弱性を持っていますが、ストレスを適切に管理することで、精神的な健康を保つことができます。
日常生活の中で、自分のストレス耐性を高める方法を取り入れ、心身のバランスを整えていきましょう。

2025.03.05

ストレスとは?

こんにちは。訪問看護ステーションしんえいです。

今週はストレスについてお話しさせていただきます!

ストレスは、私たちが日常生活で経験するプレッシャーや緊張を指します。適度なストレスは、集中力を高めたり、モチベーションを向上させたりする役割がありますが、過度なストレスは心身に悪影響を及ぼします。

【ストレスの原因】
ストレスの原因は人それぞれ異なりますが、主に以下のようなものが挙げられます。

・仕事や学業のプレッシャー
・締め切りや業務量の多さ
・職場や学校での人間関係の悩み
・家庭や人間関係の問題
・家庭内のトラブルや育児の負担
・友人やパートナーとの関係のストレス
・健康や生活習慣の乱れ
・睡眠不足や栄養の偏り
・運動不足や病気の不安

【環境要因】
・気候の変化や騒音などの外部要因
・経済的な不安や社会的な問題

【ストレスが健康に与える影響】
ストレスが長期間続くと、心身にさまざまな悪影響を及ぼします。
①身体への影響
・慢性的な疲労感や倦怠感
・頭痛や胃腸の不調
・高血圧や心疾患のリスク上昇
・免疫力の低下

②精神への影響
・不安感やイライラが増加
・うつ症状の悪化
・集中力や記憶力の低下
・睡眠障害

【ストレス対策と解消法】
・リラックスする時間を作る
・瞑想や深呼吸を習慣化する
・ヨガやストレッチで心身をほぐす
・ウォーキングや軽いジョギングを行う
・バランスの良い食事を心がける(ビタミンやミネラルを含む食事を摂取)